ドラゴンスレイヤー英雄伝説II
前作に引き続き、IIもハドソンによる移植となっています。
本作の移植レベルも非常に高く、安心して楽しめる完成度となっています。
原作自体の作画レベルが高いこともあってか、特にビジュアルシーンの出来が良いです。基本的にキャラクターデザインは原作を踏襲していますが、期待はずれと評判(?)だった女神フレイアは変更されていました。
章間ビジュアルなど音声の入るイベントも多く、全体的に続編としても、移植としても順当なパワーアップを果たしていると言えるでしょう。
前作の欠点として挙げたイベントの音声が誰のセリフか分かりづらいという点も改良され、きちんとテキストによる表示が行われるようになりました。
魔法のカプセル方式や、ほとんどが地下マップであることなどは欠点と言えるかもしれませんが、原作の仕様なので仕方ないでしょう。
PCE版独自の欠点として目についたのは、二点だけでした。
一つは音声イベントをキャンセルできないため、ボス戦で負けたときに何度も同じ会話を聞くことになってしまうことです。魔法が戦闘に入ってからは変更できないため、初戦では適切な魔法がなくボスに負ける確率が比較的高めです。再戦時には会話が短くなるなどの工夫があると良かったかもしれません。
もう一点は右の写真にあるように、スポット処理の行われる地下で、シンボルエンカウントの敵グラフィックがしばしば欠けたり、完全に消えたりすることです。スプライト機能の限界なのかもしれませんが、さすがに見えない敵をかわすのは困難です。魔法のシステムが連戦に不向きなことも、余計にこの現象の影響を大きくしてしまっていました。
と言っても、欠点は些細な部分です。
PCE屈指の名作RPGであると言って良い出来栄えでした。
改めて、これくらいのレベルでファルコムソフトを移植できる所がまた出てきてほしい、と感じてしまうのが寂しいところですね。 |
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▲オープニングより |
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▲敵のスプライトが欠ける! |
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▲今回も多彩な敵の行動。
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