セガサターン版
白き魔女
〜もうひとつの英雄伝説〜
生まれ変わる「詩うロールプレイングゲーム」
かつて、ティラスイールを旅した「白き魔女」…。
主人公であるジュリオとクリスは、ラグピック村の成人の儀式である巡礼の旅の中で、
しだいに「白き魔女」の残した言葉の意味を悟ってゆきます。
たくさんの人と出会い、別れ、成長する二人が知った真実とは…。
あなたも二人と一緒に、旅路につくのはいかがでしょうか。
ストーリー |
★★★★☆ |
システム |
★★★★★ |
音楽 |
★★★★☆ |
グラフィック |
★★★★☆ |
忠実度 |
★★☆☆☆ |
一言で表現するなら、一般的なRPGのシステムで作られた「白き魔女」と言った感じです。
まず第一に視点がクォータービューに変更され、キャラクター、背景共に98版よりも
かなり大きなサイズになっています。
これに伴い、町や街道などの構造はすべて再考され、総じて狭く設計されています。
また、高さの概念はなくなり、視覚的高さのみの表現となりました。
次に大きな変更点は、戦闘が完全に別のシステムになっていることです。
コマンド式で、比較的単純なシステムですので、他のRPGに慣れている人には
理解しやすくなったと言えそうです。
戦闘はイベントとして発生し、戦闘前後の会話が追加されているため、
98版を知っている人にも新鮮になっています。
戦闘の難易度は低く、一度終えた戦闘はもう発生せず、
全体の戦闘回数も極めて少なめになっています。
このため、98版よりもストーリーにより集中して楽しむことができます。
BGMは比較的手堅い作りを基調としています。
安心して聞くことが出来るでしょう。一部、例外もあるようですが……。
大きな売りであると思われるビジュアルですが、これは元々の
岩崎さんの絵柄と大幅に変わっているため、違和感があるのは否めません。
しかし、別物として見れば良い出来といって差し支えないでしょう。
全体的に良く出来ているのですが、大きな欠点もあります。
マップ、シナリオ、演出などで削除されている部分がかなりあることです。
英雄伝説Vが発売前だったとは言え、オルドスの神官フォルトと
「まろうどの賛歌」がカットされているのはあまりにも痛すぎます。
マップが変わったために、セリフと画面が合ってないこともしばしばありました。
(高さがないため、何かの上に乗っているシーンがおかしくなっている)
このように、減点要素が多々ありますが、目的を持ってしっかりと
アレンジされているという点については高く評価しています。
気軽に楽しむことの出来る「白き魔女」として、お勧めの一作といえるでしょう。
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